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空き家を相続すべきか実家売却か?どちらが得になるか専門家が解説

篠崎 椋斗

筆者 篠崎 椋斗

不動産キャリア5年

賃貸仲介の経験を活かして、無理のない選択肢を一緒に整理するお手伝いをいたします。ご家族皆さまが安心して新生活を始められるよう、しっかりサポートします。

親の自宅が空き家になり、相続して持ち続けるべきか、それとも実家売却をして現金化すべきか。
いざ自分の問題として向き合うと、どちらが得なのか判断できず、話し合いも進まないまま時間だけが過ぎてしまいがちです。
固定資産税や維持費、遠方からの管理負担に加え、思い出がつまった家を手放すことへの迷いも重なり、冷静に比較するのは簡単ではありません。
しかし、何となくの感情だけで決めてしまうと、将来の負担や後悔につながる可能性があります。
この記事では、空き家を相続する場合と実家売却をする場合のメリット・デメリットを、お金・時間・労力・感情といった軸から整理しながら、どちらが得かを考えるための視点と手順をわかりやすく解説します。
ご自身や家族にとって納得できる選択をしたい方は、ぜひ最後まで読み進めてみてください。

空き家のまま相続か実家売却か基本整理

相続で実家を引き継いだ場合、空き家のまま相続して保有を続けるのか、早期に売却して現金化するのか、大きく分けて2つの方向性があります。
さらに細かく見ると、相続後に自分が住む、賃貸に出す、駐車場などに活用する、しばらく様子を見てから売却するなど、複数の選択肢があります。
総務省統計局の住宅・土地統計調査でも、全国の空き家数が約900万戸、空き家率が13.8%と過去最高となっており、相続した実家をどう扱うかは多くの方に共通する課題になっています。

実家を相続した後に悩みが深くなりやすい背景には、毎年かかる固定資産税や火災保険料、老朽化に伴う修繕費など、継続的な維持コストの存在があります。
加えて、遠方に住んでいると見回りや草木の手入れ、ごみの処分など、日常的な管理負担も無視できません。
国土交通省も空き家対策の資料で、長期放置による老朽化や景観悪化、災害時の倒壊リスクなどを指摘しており、これらが心理的な重荷となって判断を先送りしてしまう方も少なくありません。

では、「空き家のまま相続」と「実家売却」のどちらが得かを考えるためには、どのような軸で整理すればよいのでしょうか。
大切なのは、年間の固定資産税や維持費などの「お金」、通いや管理にかかる「時間」、掃除や書類手続きといった「労力」、思い出の詰まった実家を手放すことへの「感情」、そして将来本人や子どもが利用する可能性といった「将来の利用予定」を分けて考えることです。
これらの軸ごとに現状と数年先を具体的に書き出してみると、自分や家族にとってどの選択肢が妥当かが見えやすくなります。

整理の軸 空き家のまま相続 実家売却を選択
お金の面 固定資産税や維持費負担 売却代金の確保
時間と労力 定期管理と見回り継続 売却準備と手続き集中
感情と将来利用 思い出保持と利用余地 区切りをつけ資産整理

空き家を相続し続けるメリット・損失リスク

空き家を相続して保有し続ける場合、まず把握したいのが毎年かかる維持コストです。
代表的なものとしては固定資産税や都市計画税があり、更地に比べて住宅用地の特例が適用されることで税額が軽減される一方、建物を残す限り支払い自体は続きます。
さらに、老朽化した部分の修繕費、庭木の剪定や清掃などの管理費用も必要になります。
遠方に住んでいる相続人が自ら管理する場合は、交通費や移動時間といった目に見えにくい負担も積み重なっていきます。

一方で、空き家を一定期間保有することには将来の選択肢を残せるという側面もあります。
自分や子どもが将来居住する可能性がある場合、生活環境の変化を見極めながら活用の時期を検討できます。
また、更地にせず建物を残しておくことで住宅用地の特例により土地の固定資産税評価額に対する税負担を抑えられる場合があります。
加えて、建物の状態や立地によっては、将来的にリフォームや建て替え、駐車場・賃貸用住宅などへの土地活用を検討する余地も生まれます。

しかし、空き家を長期間放置すると資産価値の低下や近隣トラブルのリスクが高まります。
適切に管理されていない空き家は老朽化が進み、売却時の評価が下がりやすくなるだけでなく、雑草の繁茂やごみの不法投棄、防犯面の不安などから近隣住民とのトラブルにつながるおそれがあります。
さらに、管理不全が著しい場合には、各自治体が空家等対策の推進に関する特別措置法に基づき「特定空家等」に指定し、固定資産税の住宅用地特例が外れて税負担が増加する可能性もあります。
このように、保有を続ける場合には、メリットとあわせて経済的・法的な損失リスクを冷静に見極めることが大切です。

項目 主な内容 判断のポイント
維持コスト 固定資産税や修繕費 年間支出額の把握
将来活用 自宅利用や建て替え 利用予定と家族の意向
放置リスク 資産価値低下や特定空家 管理体制と費用確保

実家売却で得られるお金の考え方と手取り額の基本

相続した実家を売却した場合、手元に残るお金は「売却価格」から各種費用と税金を差し引いた金額になります。
具体的には、不動産仲介会社に支払う仲介手数料や、測量費・登記費用などの諸経費が代表的な差し引き項目です。
さらに、売却によって利益が出た場合には、譲渡所得税と住民税が課税されます。
このため、売却価格だけで判断せず、費用と税金を見込んだうえで「実際の手取り額」を把握することが大切です。

相続した空き家を売却するときにかかる税金は、基本的に「譲渡所得」に対して課税される所得税と住民税です。
譲渡所得は、売却価格から取得費と譲渡費用を差し引いて計算し、相続の場合の取得費は、被相続人が購入したときの価格や、必要に応じて相続税の一部を加算できる特例が用いられることがあります。
また、相続税と譲渡所得税は別の税金であり、それぞれの申告や計算方法が異なる点にも注意が必要です。
なお、所有期間が長期か短期かによって税率が変わるため、被相続人の所有期間も含めた通算期間を確認することも重要です。

相続した空き家を売却した場合には、「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」による最大3,000万円の特別控除が利用できる可能性があります。
これは、一定の要件を満たすと、譲渡所得から最高3,000万円(令和6年以降、一部の場合は2,000万円)まで差し引ける制度であり、適用されれば譲渡所得税と住民税の負担を大きく軽減できます。
具体的には、被相続人が一人で居住していた住宅であることや、相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却すること、譲渡価額が1億円以下であることなどの要件が示されています。
また、この特例は他の一部特例と併用できない場合があるため、どの制度を使うのが有利かを比較検討することが大切です。

項目 概要 確認の着眼点
手取り額の計算 売却価格から費用と税金控除 仲介手数料や諸経費の総額
譲渡所得税の基本 売却益に所得税と住民税課税 取得費と所有期間の把握
3,000万円特別控除 一定要件で譲渡所得を大幅控除 適用要件と他特例との関係

相続か売却か「どちらが得か」を判断する手順

相続か売却かを検討する際は、最初に現状と家族の希望を整理することが大切です。
まず、誰が将来住む可能性を考えているのか、いつ頃までに結論を出したいのかを書き出してみてください。
あわせて、今後の利用予定が全くない場合でも、管理のために通える距離か、鍵を預かれる家族がいるかを確認しておくと判断しやすくなります。
この段階で、感情面と現実的な条件の両方を見える化することが、後悔しない第一歩になります。

次に、資金面や管理可能性など、具体的なチェック項目で整理していきます。
たとえば、今後数年以内にまとまった資金が必要か、他の相続財産とのバランスをどうするかといった点です。
さらに、遠方から定期的に通って草木の手入れや通水を行えるか、専門業者への管理委託費用を負担できるかも重要な確認事項になります。
このように、家族の意向・利用予定・資金ニーズ・管理の現実性を一つずつ点検することで、「何を優先するのか」が見えやすくなります。

判断を数字で支えるためには、年間コストと売却した場合の手取り額を簡単に比較する方法が役立ちます。
空き家を保有し続ける場合の固定資産税や管理費用の年間合計を出し、今後何年保有する前提なのかを掛け合わせて総額を把握します。
一方で、売却する場合は想定される売却価格から仲介手数料などの諸費用と、譲渡所得が出る場合の税金を差し引いた手取り額を確認します。
この両者を比較し、家族の意向や将来の利用予定と照らし合わせることで、数字と気持ちの両面から納得しやすい結論に近づけます。

確認項目 主な内容 判断の目安
将来の利用予定 自分や家族が住む可能性 具体的な入居時期の有無
資金ニーズ 教育費や老後資金の必要度 数年以内の資金計画の有無
管理可能性 通える距離と時間的余裕 継続的な管理が現実かどうか
家族の合意 相続人全員の希望や温度差 優先順位への共通理解の有無

まとめ

空き家を相続するか実家売却するかで「どちらが得か」は、人それぞれの状況で答えが変わります。
大切なのは、お金だけでなく、時間・労力・感情・将来の利用予定まで含めて整理することです。
年間の維持費や将来の修繕費、売却した場合の手取り額、税金や特例の有無を数字で比べれば、判断材料が明確になります。
当社では、相続や実家売却の整理から簡易シミュレーション、家族への説明のポイントまで丁寧にサポートします。
「うちの場合はどうするのが得か」を一緒に検討したい方は、まずはお気軽にお問い合わせください。

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この記事を書いた人

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篠崎 椋斗

シノザキ リョウト

篠崎 椋斗

北摂エリア(茨木市・高槻市・吹田市・摂津市)の不動産購入をサポートしている、株式会社AMIDAS(おうちカンパニー茨木駅前店)の篠崎です。お客様それぞれの「住み始めてからの暮らしやすさ」を大切に、小さな疑問や不安も納得いただけるまで一緒に考えることを心がけています。

茨木市 高槻市 吹田市 摂津市
不動産キャリア
5年
出身地
大阪府
対応エリア
北摂エリア(茨木市・高槻市・吹田市・摂津市)に対応
資格
宅地建物取引士、アクア少額短期保険
得意物件
中古マンション、新築戸建て、中古戸建て、土地、駅近物件
株式会社AMIDASの篠崎椋斗です。学生時代はダブルダッチに熱中し、仲間と共に目標へ挑戦する楽しさや、努力の先にある達成感を知ったことが今の価値観に大きく影響しています。

大切にしているのは「幸せな人生にすること」です。具体的な成功の形よりも、関わる人たちと笑顔でいられる時間を増やせるよう、誠実に向き合いながら日々の仕事に取り組んでいます。不動産に関することは、どんな些細なことでもお気軽にご相談ください。

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